2020.10.13

テスト品質を上げる「睡眠」

※2017年のソフトウェアテストシンポジウム「JaSST’17 Kyushu」にて登壇した際にお話しした「テスト品質を上げる生活」を文字起こししたものです。詳しくは↓

そうなんです、この「睡眠」に関するセッションは、当日に時間切れで発表できなかった部分になります。ですので、本邦初公開です!

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睡眠を譲らない男

睡眠不足と生産性と幸福感と

睡眠不足だと、認知機能が著しく低下します。一節には泥酔状態と同じレベルまで(睡眠不足での車の運転は、飲酒運転と同じくらい危ない)。そうすると当然、生産性も落ちる。そして睡眠不足は精神にも影響します。睡眠不足だと経済的にも精神的にも、そして社会的にも落ちていくことになりかねません。良いことなど一つもない。

睡眠不足の脳への影響

さて、「認知機能を上げる」観点から、脳について見てみましょう。脳はとてもエネルギーを使う器官ですが、動いていれば、老廃物が出ます。

体には、リンパ系があり、随時体の老廃物をお掃除するシステムが動いていますが、脳にはそれがありません。しかし最近、脳のお掃除機能が発見されました。どうも脳の老廃物のお掃除は、寝ているときにしか動いていないようです。

睡眠時に、脳のグリア細胞が縮み、隙間ができます。その隙間をリンパ液のようなものが流れることによって、老廃物が流れ出す、というシステムのようです。

これが起こらないと、老廃物がたまり、認知機能の低下が起きます。もっとひどいと認知症など。

睡眠ホルモン「メラトニン」

さて、良い睡眠をとるには、どうすればよいでしょうか。鍵を握るのは睡眠ホルモン「メラトニン」。メラトニンが増えると、眠くなります。

このメラトニン、恒常性により、夜になると自然に増えてくるのですが、これは「辺りの明るさ」が関係しています。日中、太陽光下では、メラトニンの分泌は抑制されています。だからあまり眠くない。

そして暗くなってくるとメラトニンも増えてくるのですが、夜になっても蛍光灯の下にいると、メラトニンが抑制されてしまいます。また、テレビやパソコン、スマホなどからのブルーライトも、メラトニンを抑制してしまいます。

なので、夜遅くまで明るい場所で仕事したり、家で夜までテレビを見ていたりすると、メラトニンがあまり分泌されず、眠れない、眠れたとしても質の良い睡眠がとれない、という状況に陥ります。

質の良い睡眠をとるためには

質の良い睡眠をとって、しっかり脳をお掃除するには、最低でも寝る2、3時間前には、照明は暗くして、メラトニンを増やしましょう。

照明が必要な場合は、暗めの白熱電球の間接照明などを、目より下の位置で使うとよいようです。

また、誰かと眠る、ペットと眠る、ちょっとした生活音なども、脳が安全を感じ、深い眠りをとることができるようになります。

まとめ

しっかり寝て、脳をクリーンにして、認知機能を上げましょう。それにより、テスト品質も上がる。きっと。

ナカタケワークス

福岡の小さな会社専用のITフリーランスです。シンプルで、地球に優しい IT 環境を。